「隙間エンタメ」の3回シリーズを書き終えて、しばらく経ちました。20の領域を7つの軸で採点して、1位は縦型ショートドラマでした、というところまでを書きました。
ただ、書き終えてから面白かったのは、実は「何が1位だったか」ではありませんでした。もっと手前にある、こういう問いです。
そもそも、次のスターはどうやって見つかるんだろう。
そしてこの問いは、人だけの話ではありませんでした。
IPキャラクターの世界にも、まったく同じ構造があったのです。

AI Bank(AIバンク)「隙間エンタメ」3回シリーズを30秒で振り返る
読んでいない方のために、ごく短くまとめます。
前編では、プロとアマの「あいだ」に新しい市場が生まれるという構造を整理しました。オンライン漫画も、BreakingDown型の興行も、ボカロ発のアイドルも、全部この形をしています。
中編では10位から4位を出しました。声優、VTuber、ダンス、イラスト。並べてみて気づいたのは、どこも才能が足りないわけではなかったということです。
後編でトップ3を発表して、1位は縦型ショートドラマ×半プロ俳優。最後にこう書いて締めました。「王様の椅子は、いつも『あいだ』に置いてある」。
裾野が広いだけでは、市場にならない
3回を通していちばん効いていた条件は、実は「選ぶ過程が商品になるかどうか」でした。
これ、書きながらだんだん確信に変わっていったところ
((+_+))ウーン (^ω^)ナルヘソ
どの領域も、人はたくさんいる。上手い人も、面白い人も、才能のある人もいる。足りないのは人ではなく、「誰が次か」を決める仕組みのほうでした。
BreakingDown型の興行が発明したのは、格闘技そのものではありません。
オーディションのほうが本戦より盛り上がるという構造でした。選考の過程に物語があって、落ちた人にもドラマがある。いろいろな人の賛否があるぶん反響も大きく、だから人が集まる。
賞レースも、登竜門も、ランキングも、全部これです。発見して、比べて、選んで、物語を与える。この4つが揃ったとき、特に4つめの物語を与えるが揃った瞬間。
はじめて「次のスター」が生まれます。
スターは、最初からスターだったわけではないのです。
三回書いて見えた四つの条件
あらためて並べてみると、「次のスターが生まれる場所」には共通する条件がありました。
| 条件 | なぜ必要か | |
|---|---|---|
| 1 | 既存の入口が狭い | 選抜ルートだけでは、大半が評価されないまま終わる |
| 2 | 候補の裾野が広い | 探す対象がそもそも存在していないと始まらない |
| 3 | 新しい物差しをつくれる | 従来の知名度とは違う評価軸が定義できる |
| 4 | 選ぶ過程を見せられる | 順位変動や選考そのものが読み物になる |
この四つが揃ったとき、選ばれた存在に注目と物語と機会が集まります。そこから次の成長が始まる。スターは、選出の仕組みから生まれるというのは、そういうことでした。
この構造、IPキャラクターにもあります
ここからがNONOの強調したい本題です!
3回シリーズで扱ったのは、俳優、声優、芸人、歌い手——つまり「人」でした。でも、構造だけ取り出してみると、そのまま別のところにも当てはまります。
| 隙間エンタメでの構造 | キャラクターに置き換えると |
|---|---|
| プロ側の入口が狭い | 大手メディアや既存のライセンス網に乗るIPが有利 |
| アマ・半プロの裾野が巨大 | 企業IP、地域IP、個人クリエイターのIPが大量にある |
| 新しい物差しを定義できる | 知名度以外の見方をつくれる |
| 選ぶ過程がコンテンツになる | 順位の変動や比較そのものが読み物になる |
| スターが生まれる | 注目、検索、コラボ、商品化の機会が増える |
キャラクターの世界にも、誰もが知っている大型IPと、その周辺にある膨大な数の新興IPのあいだに、大きな段差があります。
企業のマスコット、自治体のキャラクター、個人クリエイターの作品。候補の母集団そのものは、むしろ豊富すぎるくらいです。
足りないのは、やっぱり同じでした。見つける場所と、比べる物差し。
人気ランキングだけでは、次のスターは見つからない
ここで、ランキングというものについて少し考えてみます。
ふつうランキングは「いま人気があるものを並べる装置」として理解されています。実際そうですし、それはそれで価値があります。現在地が分かるからです。
でも、それだけだとすでに勝っている存在を確認しているだけになります。3回シリーズで見てきたのは、その逆側でした。まだ勝っていない、でも可能性がある存在をどう見つけるか。
だとすれば、ランキングにはもうひとつの使い方があるはずです。
ランキングは、結果発表ではなく、発見装置にもできる。
人気を測るランキングはたくさんあります。でも「次に来る」を探すランキングは、意外と少ない。
というわけで、AppBankは、次のスターが生まれる場所の装置「IP Cross」をつくりました
3回書き終えて残ったのが「次のスターをどうやって見つけるのか」という問いだったので、だったら人だけじゃなくてキャラクターでもやってみよう、と。そんな流れでAppBankが公開したのが、キャラクターのランキングサイト「IP Cross」です。
「IP Cross」は、キャラクターをカテゴリー別にランキングするサイトです。
それに加えて、これから注目が高まる可能性のあるIPを独自の評価方法で見る「ネクストスターランキング」を掲載しています。
やっていることは3つ。
| 見るもの | 問い | |
|---|---|---|
| 現在 | メジャーIPのカテゴリー別ランキング | いま誰が強いのか |
| 未来 | ネクストスターランキング | 次に誰が来るのか |
| 体験 | その両方を並べて見る | 現在地と可能性を同時に眺める |
知名度だけで並べると、どうしても同じ顔ぶれになります。ネクストスターランキングのほうは、いまの知名度ではなく、勢いや伸びしろ、AI時代の見つけられやすさといった別の見方を入れているのが特徴です。
もちろん、これで未来が当たるわけではありません。当てるための装置ではなく、探すための装置だと思っています。
順位が動くのを見る、という楽しみ方
NONOが個人的に、この手のランキングでいちばん面白いのは順位が動く瞬間だと思っています。
先月は名前も知らなかったキャラクターが、今月は上のほうにいる。
なんでだろうと思って調べてみたら、SNSで何かが起きていた。そういう発見のほうが、確定した順位表を眺めるより楽しい。
そして、これは応援にもつながります。まだ知られていない存在を先に見つけたときの、あの感覚。
「わたし、この子が来る前から知ってたんだよね」と言いたくなる、あれです。ちなみに、NONOはBTSがデビューする前くらい、まだ私がランドセル時代からのファンですw
「隙間エンタメ」3回シリーズで書いた「才能はあるのに、選ばれる場所がない」という話は、キャラクターにもそのまま当てはまります。
魅力が足りないのではなく、まだ選ばれる場所がないだけかもしれない。
よくある質問
IP Crossとは何ですか
AppBankが運営する、キャラクターのランキングサイトです。メジャーなIPをカテゴリー別に比較するランキングに加えて、これから注目が高まる可能性のあるIPを独自の評価方法で見る「ネクストスターランキング」を掲載しています。
ネクストスターランキングとは何ですか
すでに有名なIPだけではなく、今後注目度が上がる可能性のあるIPを独自の指標で評価するランキングです。現在の人気の強さではなく、「これから」という時間軸を加えて見る点が特徴です。
ふつうの人気ランキングと何が違いますか
見ている時間軸が違います。人気ランキングは現在の認知や人気の強さを測ります。ネクストスターランキングは、そこに「これから伸びる可能性」という軸を足しています。どちらが優れているという話ではなく、用途が違うものです。
ランキングの上位に入れば、将来のヒットは保証されますか
されません。公開情報や独自の指標をもとに候補を比較している企画であって、将来を予測したり保証したりするものではありません。順位はあくまでその時点の見方です。
なぜAI Bankがキャラクターの話を書いているのですか
このコラムでずっと追ってきたのが「まだ選ばれていない存在を、どう見つけるか」という問いだったからです。エンタメでも金融でも、同じ構造を探してきました。今回はその対象がキャラクターになった、というだけです。
順位はどのくらいの頻度で変わりますか
最新の更新頻度についてはサイト側の記載をご確認ください。この手のランキングは、順位が固定されていることより、動くこと自体に意味があると思っています。
隙間エンタメの3回シリーズとは、どうつながっていますか
発想が同じです。どちらも「まだ十分に選ばれていない存在を見つけ、比較して、次のスター候補として可視化する」という考え方でできています。対象が人からキャラクターに変わっただけ、と言ってもいいかもしれません。
次のスターの椅子
3回の隙間エンタメで探していたのは、誰も座っていない「あいだ」の椅子でした。
IP Crossで見てみたいのは、その椅子に次に座るキャラクターです。いま強いIPと、これから来るかもしれないIP。その両方を、ランキングで眺めてみてください。
次は誰だと思いますか。
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※本記事で紹介しているランキングは、公開情報および独自の評価方法にもとづく企画です。順位や将来性を保証するものではなく、特定のIPや事業者の優劣を断定するものでもありません。順位は掲載時点の情報です。