自社がAIにどう紹介されているか、5分で調べる方法【コピペ用プロンプト10個】

ChatGPTで自社の紹介のされ方を確認する2つの聞き方

自社がAIにどう紹介されているか、5分で調べる方法【コピペ用プロンプト10個】

「うちの会社について教えて」だけでは、何も分かりません

自社の名前をChatGPTに入れてみたことがある方は、けっこういると思います。だいたい丁寧な説明が返ってきて、「へえ、ちゃんと知られてるんだな」と少し安心して、それで終わる。

実はこれ、いちばん意味のない確かめ方です。

理由は単純で、社名を出して聞いた時点で、AIは「その会社について説明する」モードに入っているからです。手元にある情報をかき集めて、できるだけ丁寧に答えようとしてくれます。悪く言うようなことも、まずしません。

でも、実際の見込み客はそんな聞き方をしません。彼らが聞くのはこうです。

「経費精算を効率化したいんだけど、中小企業向けでおすすめのサービスある?」

ここで名前が出るかどうかが本番です。指名検索と、いわゆる一般検索の違いと同じ構図ですね。

この記事では、5分でできる自社チェックの手順を、コピペで使えるプロンプトつきで紹介します。順番どおりにやると、自社が今どのあたりにいるのかがだいたい見えます。

ChatGPTで自社の紹介のされ方を確認する2つの聞き方
聞き方が違えば、分かることも変わる

準備:3つだけ守ってください

始める前に、結果を歪めないためのお作法が3つあります。

1. 新規チャットで行う
過去のやりとりを引きずると、AIはそれに引っ張られます。毎回まっさらな状態から始めてください。

2. できればログアウト、またはメモリ機能をオフに
主要なAIはユーザーごとに情報を記憶します。自社について何度も話していれば、当然あなたの画面では出やすくなります。それはあなただけの結果です。

3. 最低2つのAIで試す
AIによって答えはかなり違います。ChatGPTだけを見て判断すると、実態を読み違えます。ChatGPTとGemini、できればPerplexityも加えた3つが理想です。


手順1:ChatGPTに指名して聞く(30秒)

まずは基礎チェック。正しく認識されているかを見ます。

プロンプト1

【自社名】という会社について、事業内容・設立年・所在地・主なサービスを教えてください。分からない項目は「不明」と答えてください。

「分からない項目は不明と答えて」の一文が肝です。これを入れないと、AIは知らないことを埋めようとして、それらしい情報を作ってしまうことがあります。

プロンプト2

【自社名】について、あなたが持っている情報のうち、確度が低いものや古い可能性があるものを挙げてください。

チェックすること:事実と違う記述はないか。何年も前のサービス名や、すでにいない役員の名前が出てこないか。「不明」が多すぎないか。

ここで誤情報が出た場合は、後回しにせず優先的に手を打つべきです。営業先が事前に調べて間違った前提で来る、ということが実際に起こります。


手順2:指名せずに聞く(1分)— ここが本番です

いよいよ本題です。社名を一切出さずに、見込み客の立場で聞きます。生成AIの利用がどこまで広がっているかは、総務省の情報通信白書にも統計が出ています。

プロンプト3

【業界・カテゴリ】で、【対象顧客の条件】におすすめの企業を5社、それぞれの特徴とあわせて教えてください。

プロンプト4

【具体的な課題】を解決したいと考えています。どんなサービスや会社を検討すべきですか。

プロンプト5

【地域】で【業種】の会社を探しています。実績のあるところを教えてください。

条件は少しずつ変えて、3〜5パターン試してください。「中小企業向け」「大企業向け」「初めて導入する場合」「予算を抑えたい場合」——切り口によって、挙がる企業は変わります。

チェックすること:自社の名前は出たか。何回中何回出たか。どういう条件のときに出て、どういう条件のときに出なかったか。

出なかった条件があるなら、そこがそのまま弱点です。「初めて導入する企業向け」で出てこないなら、初心者向けの情報発信が足りていない、と読めます。


手順3:競合と並べて聞く(1分)

プロンプト6

【自社名】と【競合A】【競合B】を比較してください。それぞれの強み・弱み・向いている顧客層を表にまとめてください。

プロンプト7

【自社名】と【競合A】のどちらを選ぶべきか、判断の分かれ目になる要素を教えてください。

チェックすること:自社の強みとして挙げられた点は、自分たちがアピールしたいポイントと一致しているか。

ここがズレている企業は、かなり多いです。「価格が安い」と紹介されているけれど、本当は技術力で選ばれたい。そういうズレは、そのままAI経由の見込み客の質に響きます。

また、競合の説明のほうが具体的で厚い場合も要注意。情報量の差がそのまま出ています。


手順4:引用元をたどる(1分)

PerplexityとGoogle AI Overview、Geminiの一部は、回答に参照元が表示されます。AI機能におけるサイトの扱いについては、Google検索セントラルの公式ドキュメントにまとまっています。

プロンプト8

【自社名】について、参照した情報源のURLをすべて挙げてください。

プロンプト9

【業界】のおすすめ企業を5社挙げ、それぞれについて根拠となった情報源のURLも示してください。

チェックすること:参照されているのは自社サイトか、第三者の記事か。古い記事が参照されていないか。競合が参照されている媒体に、自社は載っているか。

ここで「同じ比較サイトが何度も参照されている」ことに気づいたら、それは大きな収穫です。その媒体に載ることが、そのまま対策になります。


手順5:AIに改善点を聞いてみる(30秒)

プロンプト10

あなたが【自社名】について十分な情報を持っていないとしたら、それはどんな情報が不足しているからですか。どんな情報がWeb上にあれば、より正確に紹介できますか。

これは補助的な質問ですが、意外と示唆があります。「料金体系が公開されていない」「導入事例の具体性が乏しい」といった、身も蓋もない指摘が返ってくることがあります。


結果の読み方:3つのパターン

ひととおり終えたら、だいたい次のどれかに当てはまるはずです。

パターンA:指名すれば正確、指名しなければ出てこない
最も多いパターンです。情報は届いているけれど、「選ぶ理由」が伝わっていない状態。強みを言語化した発信と、第三者からの言及を増やすことが効きます。

パターンB:指名しても情報が薄い、または間違っている
そもそも情報が足りていない状態です。会社概要・サービス情報の整備から。ここは比較的すぐ手が打てて、効果も見えやすい領域です。

パターンC:出てくるが、意図しない紹介のされ方
情報は届いているが、届き方がズレている状態。過去の事業内容が強調されていたり、一部のサービスだけが取り上げられていたり。発信の重心を調整する必要があります。


プロンプト10個の早見表

手順ごとの使い分けです。上から順に試すと、5分で一巡します。

No 手順 聞く内容 確認するポイント
1 指名 事業内容・設立年・所在地・主なサービス 事実と違う記述がないか
2 指名 確度が低い情報・古い情報 終了サービスや旧役員が残っていないか
3 指名なし 業界+顧客条件でおすすめ5社 自社の名前が挙がるか
4 指名なし 課題を伝えて検討先を尋ねる 課題ベースでも想起されるか
5 指名なし 地域+業種で実績のある会社 地域名を含む質問で拾われるか
6 競合比較 自社と競合2社の強み・弱み・顧客層 強みの認識が自社の狙いと合うか
7 競合比較 どちらを選ぶべきかの分かれ目 選ばれる理由が伝わっているか
8 引用元 自社について参照した情報源のURL 自社サイト以外に何があるか
9 引用元 おすすめ5社の根拠となるURL 競合が載っている媒体はどこか
10 改善点 不足している情報は何か 次に用意すべき情報が分かる

印刷して手元に置くか、社内のドキュメントに貼り付けておくと、担当が変わっても同じ手順で確認できます。

5つの手順のまとめ

手順 聞き方 所要 分かること
1 指名して聞く 30秒 認識のズレ、誤情報の有無
2 指名せずに聞く 1分 候補に挙がるかどうか(本番)
3 競合と並べて聞く 1分 強みの伝わり方、情報量の差
4 引用元をたどる 1分 効いている媒体、抜けている媒体
5 不足情報を聞く 30秒 次に用意すべき情報

よくある質問

回答が毎回違います。何回試せばいいですか

生成AIは同じ質問でも毎回わずかに異なる答えを返します。1回の結果はサンプル1件でしかありません。実務的には、同じ質問を3回、条件を変えた質問を3〜5パターン試して、名前が出た回数を数えるのが現実的です。「5回中2回出た」という粗い数字でも、次に再確認したときの比較材料になります。

ログアウトして試す必要はありますか

できればログアウト、または記憶機能をオフにしてください。自社について何度もやりとりしていると、その履歴に引っ張られて出やすくなります。それはあなたの画面だけの結果で、見込み客が見ている景色とは違います。シークレットウィンドウを使うのが手軽です。

間違った情報が出てきました。どうすれば直りますか

AIに直接申告して修正する仕組みは、基本的にありません。直し方はひとつで、正しい情報がWeb上に十分な量で流通している状態を作ることです。まず自社サイトの会社概要とサービス情報を最新にし、古い記述を消す。そのうえでプレスリリースや第三者メディアなど、外部から参照される情報を増やしていきます。反映までには数週間から数か月かかります。

AIごとに結果が違うのはなぜですか

参照している情報源も、回答を組み立てる方針も違うためです。Web検索を都度実行するタイプは新しい情報を早く反映し、学習データ由来の知識で答えるタイプはモデルの更新タイミングに依存します。だからこそ1つのAIだけで判断せず、最低2つ、できれば3つで確認する必要があります。

無料版と有料版で結果は変わりますか

変わることがあります。モデルの違いや、Web検索機能の有無が影響します。ただし見込み客の多くは無料版を使っています。自社の現在地を知る目的なら、まず無料版で確認するほうが実態に近い結果が得られます。

どのくらいの頻度で確認すべきですか

3か月に1度で十分です。施策の効果が反映されるまでに時間がかかるため、毎週見ても変化は読み取れません。確認するたびに日付と結果を記録しておくと、半年後に何が効いたのかを振り返れます。

ここから先は、自力では見えにくい領域

5分のチェックで、おおまかな現在地は掴めます。ただし、限界もあります。

同じ質問でもAIの回答は毎回変わるので、1回の結果はサンプル1件でしかありません。傾向を見るには、複数回・複数の質問パターンで繰り返す必要があります。また、参照元を表示しないAIでは、なぜそう答えたのかを追いきれません。「競合と比べてどうか」を客観的な数字で捉えるのも、手作業では難しいところです。

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